【第23話】自分しかできない仕事は強くない。最高評価者は「誰でも迷わない形」をつくっていた

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前回の記事では、

「この仕事は、何のためにやっている?」

と、作業ではなく、その奥にある目的まで考えるようになりました。

(※前回の記事はこちら→『【第22話】「昔からやっている」は理由にならない。最高評価者は仕事の「目的」まで戻っていた』)

  • 昔からやっているから残す。
  • ムダに見えるからなくす。

そのどちらでもない。

目的を確認し、守るべきものは守りながら、やり方は今に合う形へ変える。

その考え方で、私は一つの確認作業を見直しました。

目的は、「ミスを防ぐこと」

そこは変えず、重なっていた確認ポイントを関係者と整理しました。

自分でやってみると、問題なく進みます。

「これなら前より分かりやすいな。」

少し手応えがありました。

ところが数日後。

その仕事を別の人にお願いしたときです。

自分では気づかなかった、次の問題が見えてきました。

自分には当たり前。でも、その人には当たり前じゃなかった。

その仕事は、私がやれば二十分ほどで終わります。

今回は別の担当者にお願いしました。

  • 何のための仕事なのか。
  • いつまでに必要なのか。
  • 必要な情報はどこにあるのか。

そこまで伝えて、私は自分の仕事へ戻りました。

「これなら大丈夫だろう。」

キーボードを打ち始めて数分。

後ろから声がしました。

「すみません、ちょっといいですか?」

「はい。」

振り返ると、担当者がモニターを見ながら困った顔をしています。

「これ、終わったらどこに保存するんでしたっけ?」

「ああ、それはここのフォルダです。」

画面を指さして説明し、自分の席へ戻る。

「どこまでやったっけ……。」

頭を切り替え、もう一度キーボードに手を置きます。

すると、また声がしました。

「すみません。もう一ついいですか?」

今度は数字を判断する基準。

説明して戻る。

しばらくすると、

「これ、前にやったときと順番が違う気がするんですけど……。」

三度目。

私はまた椅子から立ち上がりました。

ようやく終わった仕事を見ると、大きなミスはありません。

でも、自分とは作業の順番が少し違う。

判断の仕方も違う。

完成したファイルも、いつもとは違う場所に置かれていました。

私は小さく息を吐きました。

「……俺がやった方が早いな。」

「俺がやった方が早い」に戻りかけた。

自分なら迷わない。

二十分で終わる。

いちいち説明する必要もない。

だったら自分でやった方が早い。

そんな考えが浮かびました。

でも、少し引っかかります。

人に仕事をお願いすること自体は、もうできるようになっていました。

  • 目的を伝える。
  • 期限を合わせる。
  • 必要な情報を渡す。

今回もそこはやっています。

それなのに、なぜ何度も止まったのか。

頭に浮かんだのは、

「なんで止まった?」

という問いでした。

質問された内容を思い返します。

  • 保存場所。
  • 数字の判断基準。
  • 作業する順番。

どれも、私にとっては簡単なことでした。

「普通にやれば分かるだろ。」

ふと、そう思いかけて、止まりました。

「あれ……普通って、何だ?」

保存場所を、誰かと決めたことがあっただろうか。

作業する順番を、みんなでそろえたことがあっただろうか。

「この場合はこうする」という判断基準を、共通にしたことがあっただろうか。

考えてみると――。

一度もありませんでした。

仕事がバラバラなんじゃない。整理したものが自分の頭の中にしかなかった。

私は紙を一枚取り出し、さっき質問されたことを書きました。

  • 保存場所
  • 作業順序
  • 判断基準
  • 完成基準

四つ並べて、ペンが止まりました。

「これ……全部、俺はわかるな。」

何度もこの仕事をしています。

失敗もした。

そのたびにやり方を変えてきた。

どこで迷いやすいかも、どこを確認すればミスが減るのかも、経験の中で覚えています。

でも、それは全部、

私の頭の中にありました。

「相手が知らない」のではなく

そもそも「みんなが知っている状態」をつくっていなかったのです。

Aさんがやれば、Aさんなりの順番になる。

Bさんなら、Bさんなりに判断する。

私なら、自分の経験を使って進める。

「人によってバラバラなんじゃなくて……。」

紙を見ながらつぶやきました。

「そもそも、同じにするところをを決めてなかったのか。」

人に任せられない仕事なのではない。

その人の能力が足りないわけでもない。

自分の頭の中にしかない仕事になっていただけなのかもしれない。

別の仕事なのに、なぜあっちは人が変わっても同じなんだ?

数日後。

別の案件で、最高評価者たちが仕事をしているところを目にしました。

同じ作業を何人かで分担しています。

担当者は変わっている。

でも、データを取る場所が同じ。

確認する順番も同じ。

最後に置く場所も同じです。

私は気になって聞きました。

「これ、誰がやっても同じなんですね。」

最高評価者は画面を見ながら答えました。

「全部じゃないですけど、最低限ここだけは同じにしてますね。」

「最低限?」

「人によってやり方が違うと、確認する側も毎回見方を変えないといけないので。」

「なるほど……。」

それだけでした。

私の仕事について相談したわけではありません。

最高評価者も、私が何度も呼ばれていたことなんて知りません。

でも、

「最低限ここだけは同じにする。」

その言葉が残りました。

私は席へ戻り、あの紙を開きました。

全部そろえる必要はない。まず一つだけ決めてみる。

紙には、

  • 保存場所。
  • 作業順序。
  • 判断基準。
  • 完成基準。

と書いてあります。

「俺の仕事なら、どこを同じにすればいい?」

全部を一気に変える必要はありません。

まず、何度も質問されたところ。

私は、

保存場所

を丸で囲みました。

これまでは、人によってバラバラでした。

自分は共有フォルダ。

別の人は個人フォルダ。

一度デスクトップへ置く人もいる。

どこでも仕事自体はできるから、わざわざ決めていなかった。

でも、その結果、

「どこにありますか?」

「どこへ置けばいいですか?」

が起きていた。

そこで一つだけ決めました。

「この仕事の完成物は、ここに置く。」

そして、その仕事に関わる人たちにも、

「これから完成したファイルは、ここに置くようにしませんか?」

と確認しました。

「その方が分かりやすいですね。」

保存場所だけは、みんなで同じにすることになりました。

それだけです。

手順書を作ったわけではありません。

すべてのやり方を統一したわけでもない。

ただ、人によって違っていた一つのことに、一つの共通ルールを決めました。

聞かれなかった、それなのに同じ場所にあった。

数日後。

また別の人が、その仕事を担当しました。

私は自分の席で別の仕事をしています。

前回なら、そろそろ聞かれる頃です。

「どこに保存しますか?」

そんな声が飛んでくる気がしていました。

でも、何も聞かれません。

しばらくして、

「終わりました。」

と声がしました。

私は共有フォルダを開きます。

カチッ。

完成したファイルがありました。

決めた場所です。

私は一瞬、画面を見たまま止まりました。

「……今回は俺が途中で説明していないな。」

さらに別の日。

別の人が同じ仕事をしても、ファイルは同じ場所にありました。

誰かが急に仕事のできる人になったわけではありません。

私の説明が上手くなったわけでもない。

迷う場所を一つ、みんなで同じにした。

それだけで、人が変わっても結果の一部がそろったのです。

自分の中だけにあった「当たり前」を、みんなの「当たり前」にする。

「こういうことか……。」

私は少しずつ、

「誰がやっても同じように進められる形」というものを考え始めました。

「自分しかできない」は、本当に強みなのか?

私は以前、

自分にしかできない仕事が増えるほど、自分の価値も上がる。どこかで、そう思っていました。

  • 自分が一番詳しい。
  • 自分なら速くできる。
  • 困ったら自分に聞いてくれる。

もちろん、経験には価値があります。

専門知識が必要な仕事もある。

誰でもすぐできるわけではない仕事もあります。

それとは別に、

  • 保存場所を自分しか知らない。
  • 判断基準が自分の頭にしかない。
  • 自分が休んだだけで、誰も分からなくなる。

それは、

専門性とは違う。

自分ができることと、

仕事そのものが強いことも、

同じではありませんでした。

「自分ならできる」を、「誰がやっても迷わない」に変える。

そうすれば、自分がその場にいなくても仕事は同じ方向へ進んでいく。

「自分が全部やらなくてもいい形をつくった方が、仕事は強くなるのかもしれない。」

このときの私は、まだその意味を深く考えてはいませんでした。

ただ、

途中で何も聞かれなかったのに、同じ場所にファイルがあった。

その小さな出来事が、妙に頭に残りました。

明日、別の人がやったら、どこで迷う?

もし普段、

「この仕事は自分がやった方が早い。」

と思っている仕事があったら、一つだけ考えてみてください。

「明日、別の人がこれをやるとしたら、どこで迷う?」

  • 保存場所。
  • 作業順序。
  • 判断基準。
  • 完成基準。

一つだけでいい。

見つけたら、

「ここだけは、こうする。」

と共通ルールを一つ決めてみる。

全部そろえなくて大丈夫です。

大きな仕組みも必要ありません。

一つの迷いに、一つの共通ルール。

私も最初にそろえたのは、たった一つの保存場所でした。

でも、その一つによって、

私が答えなくても、同じ結果になる場所が一つ増えました。

次回予告:決めたはずなのに、また同じことを聞かれた。

それから私は、

人によって違っていた部分を少しずつ見つけるようになりました。

  • 保存場所。
  • ファイル名。
  • 作業する順番。
  • 判断するときの基準。

全部を一気に変えず、

「ここだけは同じにしよう。」

と一つずつ決めていきました。

仕事のばらつきは、少しずつ減っていきます。

ところが、ある日。

新しくその仕事をする人から声をかけられました。

「すみません。これって、どこに保存するんでしたっけ?」

「ああ、それはここです。」

私は場所を説明しました。

数日後。

今度は別の人です。

「この場合って、どっちからやるんでしたっけ?」

また説明します。

そのとき、私は口を閉じました。

ルールは決めた。

やり方もそろえ始めた。

なのに、新しい人が来るたびに、結局、自分が説明している。

「これ……俺が毎回答えてたら、結局俺が必要じゃないか?」

共通のやり方は決めた。

でも、そのやり方を知る方法が、自分に聞くことしかない。

だったら、次に変えるべきなのは――。

私はパソコンの画面を見ながら考えました。

「俺がいなくても、やり方を確認できるようにできないか?」

第24話へ続きます。

自由を獲得して、子供と毎日思いっきり遊びたい!
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☆★3児のパパ・40代・会社員★☆

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「時間がない40代でも、会社に頼らず人生は変えられる!」

いつものように仕事が終わって家に帰る。

子どもと遊びたいし、家族との時間も大切にしたい。

でも現実は・・・

仕事、家事、育児に追われて気づけば一日が終わる。

給料はなかなか増えない・・・

将来への不安は減らない・・・

自由な時間もほとんどない・・・

そして、ふと考える。

「このまま定年まで働き続けるしかないのだろうか?」

実は、私も同じでした。

3人の子どもを育てながら働く普通の40代会社員

特別な才能も資格もありません。

人より優秀だったわけでもありません。

むしろ、

時短勤務になり、普通勤務である周りの人よりも年間20日以上も少ない勤務時間になったことで、

「もう評価も年収も上がらないだろう・・・」

と思っていました。

でも結果は違いました。

時短勤務でありながら、

5年連続で人事評価の最高評価を獲得!

しかし、私はまだゴールに到達したわけではありません。

会社依存から完全に抜け出したわけでもありません。

だからこそ、

同じように悩む40代会社員の方と一緒に学び、

一緒に成長し、

一緒に人生を変えていきたいと思っています。

もしあなたが今、

「時間がない・・・」
「年収が上がらない・・・」
「将来が不安・・・」

と感じているなら、

このブログが少しでも力になれるかもしれません。

これからどんどんできる限り皆さんの役に立つ記事を更新していくので

コーヒーでも飲みながら、気軽な気持ちで読んでみてください!

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